『オペラ座の怪人』は凄いし、好き。

『オペラ座の怪人』をひたすら愛するブログです。

(この記事ひとつ前に、Ⅲがありますので未見の方はそちらからどうぞ)
(長文です。要目薬)

ラスト
「これがあなたの 望んだことね そう」
潤んだ瞳に恐ろしい程の狂気をはらみ、目を細めたり、見開いたりと、
ギリギリ正気を保とうとしている佐野ファントムがそこにいました。
クリスの言葉にいちいち反応していく様は、
もはや佐野ファントムではなく、エリックそのものだったです。
「飢えた悪魔のえじきの あたし」
怒りにも似た瞳を見開き、違う!!と叫びたいのをこらえる佐野ファントム。
「血に呪われた 運命」
「醜くゆがんだ この顔」
自身の顔も引きつらせ、訴えます。
「それが私を こうした」
実際は、「それが私を こうしたんだ!!!」と怒鳴っているようでした。

「母にも嫌い抜かれて マスクで醜さ隠され」
涙をこらる瞳には、残酷な、でも大好きだった母の残像を見ているかのよう。
「あわれみはいらぬ!この運命には 従わねばならぬ」
母への怒りを押し殺し、クリスにベールをつけます。
「醜さは顔には」
この「醜さ」に反応し、怒り狂いそうに顔をゆがめ、瞳を見開く佐野ファントムですが、
「ないわ」
で、ふっ、と我に返ります。
佐野ファントムはクリスに醜さはないと言われ、驚きと一瞬救われた表情に。
「けがれは 心の中よ」
しかし、その言葉がまた一瞬にしてファントムを打ちのめし、
別の驚きに顔を震わせるのです。
このわずかにして一連の表情の変化が、
佐野ファントム、大変見事としかいいようがありません。

ラウルが現れ、狂気と正気の狭間に戻る佐野ファントムは、
見る見るうちに、地獄のマスター(主)へと変貌します。

「ほらどうやら お客さんだ」
「愛のために 命懸け!」
佐野ファントムの「命懸け」は吐き捨てるようでした。
まるで、青二才に本当の命懸けが分かるのか!と。
自分も命懸けでクリスを愛しているので、皮肉にも取れますね。
「今宵は素晴らしい 夜になりそうだ」
佐野ファントムは椅子に浅く座り、計画通り現れたラウルをあざけるように、
そして、思い通り事が運ぶことに酔いしれているような絶妙な表情です。

「悪魔!この人を返せ」
「恋人をよく見ろ」
返すわけないだろ。
これから私たちは結婚をするのだよ、ラウル君。
狂った瞳で薄笑いを浮かべる佐野ファントムに、エリック、もうやめて!と
こちらが叫びたい程。エリックが壊れてしまう!
佐野さん自身、壊れるギリギリを保っているようで、
途中、色んな意味で怖くなりました。

「情け知らず!」
「情けなど持たない!」
そんなものが一体なんの役に立つというのだ、お若いの。
ラウルに対する完全なコンプレックスに勝つためか、佐野ファントムは
子ども扱いをすることで、自尊心を保っているようでした。

「支度はできた!手を合わせて頼むのだ!!」
ラウルの首に縄をかけ、あらん限りの感情をクリスにぶつけていきます。

「クリスティーヌ!!」
佐野ファントムのこの叫び声は、本当に耳に残ります。
あきれるくらいクリスを愛し、どうにかしたいあがき声というか。

「俺を嫌えば こいつを殺すぞ!」
本当に殺すでしょう、佐野ファントムは。

「さあ!選べ!どちらか!どうする」
「もはや退けないぞ!!」
オルガン壇上で、何かの糸を切ってしまったような
視点の定まらない佐野エリックは、正直見ていられず、
もうやめよう!と言って、私は壇上に駆け上がって
佐野ファントムを抱きしめたい気持ちでした。

「哀しみの涙 今 憎しみに変わるううううう!!」

クリスの怒りを感じ、困惑と狂いかけに顔は引きつり、
でもその瞳には後悔の色が広がっていくという、
佐野ファントムの表現力は本当に素晴らしいものでした。

「君を思ってやったのだあああ」
ラウルの声に、佐野ファントムはまたまた怒りと狂気が戻り、
「なんだと?」と目をむいてラウルを見ます。

「さよなら 裏切りの友」
「もうだめだ 取り返しはつかぬ」
「命はここで 消えても」

哀しみの3重唱に、口を押えて泣いてしまいました。
本当に、本当に、ファントム&クリス&ラウルのトライアングルは切なすぎる。
3人の哀しみの感情が劇場一杯に広がり、
でもその哀しみの行き場がどこにもないのです。


「私を選ぶか!こいつを選ぶか!」
佐野エリックの右手は震え、「こいつ」のところで
こぶしを握りそうになりますが、ラウルをかばう笠松クリスの姿に、
どうしていいか分からない佐野ファントム。

「そう もはや退けない」
「僕を見捨てろ」
「エンジェル・オブ・ミュージック
 昔は 心ささげた」

クリスの「昔は」にクリスとの音楽と愛の日々を思い出すのか、
佐野ファントムの表情が一瞬ほころぶ、というか、ゆるむというか。
しかし、「心ささげた」でグラデーションが広がるように
その顔はまた怒りと狂気に戻っていきました。

「許さない 選べっ!!」

クリスティーヌは自分を選んでくれるだろうか…

クリスティーヌが自分を選んでくれますように…

「絶望に生きた 哀れなあなた」
クリスを背中に、正面を向く佐野ファントムは、全身を震わせながら
瞳を見開き、今にも泣き崩れそうに少し右肩を下げ、
クリスの答えを待ちます。

「今みせてあげる 私の心」
そこに、マリア様がいました。
慈しみと愛情いっぱいの笑みを浮かべた笠松クリス。
・・・見たことのない、信じられないくらい、素晴らしい表情。
まさに天啓を受けたマリアのようで、なにか降りてこないと
これはとても出来る顔ではない、というくらい素晴らしいものでした。

佐野ファントムを引き寄せ、唇を重ねる笠松クリス。
とても優しく、
でもその腕は力強くファントムを抱き締め、
キスをして、
何度も佐野ファントムの背中に手のひらを押し当てては、
ギュ、ギュ、と抱き締め続けます。

自分に何が起こったのか分からない様子で、
笠松クリスに抱き締められながら、瞳を見開く佐野ファントム。
初めて、キスをされる気持ち、人に抱き締められるということ。
思わず佐野ファントムも両腕を震わせ、
笠松クリスを抱き締めようとします。
が、抱き締めません。
「この人を行かせてあげよう」

ふっ、と笠松クリスから体を離し、震えの止まらない佐野ファントム。
クリスを手放さなくてはならないと悟ったためか、
苦しみと悲しみで顔が歪み、目には涙が。
それでもラウルを解放すべく、威厳を取り戻すように顔つきが変わっていきました。
涼太ラウルを一瞬見つめ、ろうそくを取りに行きます。
佐野ファントムに見つめられた涼太ラウルのなんとも言えない表情は
絶妙でした。殺されると思っていたが、ファントムの顔を見て殺意が
消えてることを知った顔、と申しますか。
しかし、自分はこれからどうなるんだろう、
という気持ちも伝わってくるようでした。

ラウルの縄を切り、佐野ファントムが叫びます。
「行け!」
「行ってくれ!」
「お願いだあああああああ!!」
笠松クリスは最後まで、佐野ファントムを見つめ、
涼太ラウルに抱えられるように走って行きました。

叫びきった息苦しさに、はっ、、はっ、、、と喘ぎながら、
オルゴールの前にひざまづく佐野エリック。

「マスカレード 仮面に隠れて
 生きてきた この人生」

―マスカレード お前の顔隠せ
 そう 世界は決してお前を
 見付けることはないだろう―

日本語も英語も伝わってくるような、佐野ファントムのマスカレード。
振り返れば、そこには笠松クリスが。

「クリスティーヌ...I l o...ve you...」

佐野ファントムは「lo」と「ve」の間をためにため、しかもその声は涙声に震え、
かすみ、世界中の「I love you」を超えた、と思いました。
こんなに優しく・純粋で・美しい「I love you」を聴いたことがありません。
実は、私の中でNYファントムが最高だったのですが、全然超えました。
父親として、恋人として、音楽の天使として、もう全部が入った「I love you」です。
やはり、1か月程度でファントム度をあげるのは無理だな、と今回つくづく思いました。
海外キャストのように何か月も連登するからこそのファントム降臨なわけですから。
東京公演がどうというより、今回は長い期間登板することで観れた、
奇跡の佐野ファントムだと思いました。

佐野エリックのクリス愛は、世界一です!!! 

素晴らしいなんてものではありませんでした。
感動に言葉はないんです、結局。
この「I love you」が聴けて、オペラ座人生悔いなし。

と、終わりにしそうでしたが、この後も凄いです。

笠松クリスが自身の薬指から指輪をはずし、
指輪にキスをして、佐野ファントムに渡しました。
それを受け取った佐野ファントムも指輪にキスをするんです!!!!
私はその瞬間、やっぱりこの指輪のシーンは刹那的結婚だ、
と思わずにはおれませんでした。指輪しかあげるものがない、
という程度のものとはとても思えません。現実ではラウルと結婚しても、
クリスティーヌの伴侶はこの時から永遠にファントム
だったんだ、と確信しました。

佐野ファントムの手を包み込むように手を重ねる笠松クリス。
佐野ファントムをじっと見つめて、うなづきます。
それに応えるように、佐野ファントムも静かに、細かく何度もうなづきます。
2人は永遠だということを「分かっているよ」と告げるように。

佐野ファントムはクリスで、笠松クリスはファントムで、
どうしたって、2人はひとつなんですね。
私は感動+感無量で、もう泣くしかないでしょう、でした。
完璧です、本当に完璧。

せっかくひとつになった2人に、別れの時が。
うつむいて、泣きながら、思い切ってファントムの元を去っていく笠松クリス。
クリスを見送り、泣きながら薬指に指輪をはめ、ベールを抱き締める佐野ファントム。
佐野ファントム、本気泣きでした
もうぐしゃぐしゃになって、手の平で口元をふき、
嗚咽を繰り返しながら、ベールをぎゅっと抱き締めて。

「どんな時でも二人は共に」
最後のクリスティーヌを見届け、振り返ります。

「わが愛は 終わりぬ 
夜の調べと 共に     いいいいい!!!」


完璧!最高!!佐野ファントム!!!

ベールを捨て、玉座に向かう佐野ファントムの姿は
「世界中の帝国を収める心を持つ男」
―エリック― そのものでした。

佐野さんのファントムも伝説になると思います。
佐野さんのファントムは本当に素晴らしい・・・
敬意と尊敬をもって、心からそう思います。
佐野ファントム&笠松クリスは
最高にして最強でした。

想像以上の情熱ファントム&クリスティーヌだったです。

そして、オペラ座はやっぱりいい! 
と、それも心底思いました。

カーテンコール
最高で6回程ですか
最近のオペラ座カテコはわりと盛り上がっていると聞いていて、
実際かなりのスタオベだったようです。
と、私は興奮していて周りを見る余裕はありませんでしたが。
泣き顔は止まりませんでしたが、そんなことはお構いなしにスタオベ。
そしてもちろん叫びました。
「佐野さ      ん!!!」
「はるちゃ     ん!!!」
「涼太さ      ん!!!」
涼太さんはもうハニースマイルはおやめになったのですかね?
なんとなく、佐野さんに敬意を払って笑っちゃいけないという
感じもしましたけど。でもキリッとした凛々しいお顔でひたすらご挨拶されていました。
佐野さんは相変わらず指先きっちり、礼儀正しいお辞儀を欠かしません。
「佐野さ      ん!!!
 ありがと      !!!」
佐野さんのファントムに会えて、本当に感謝しています。

私は今年でオペラ座に出会ってから22年になるのですけど、
当時オペラ座にご出演だった方が、今も同じオペラ座にいるというのは
奇跡と思います。佐野さんや佐和さん、林さんなど、
また同じ舞台で拝見できることをとてもしあわせに思います。
特に佐野さんは、ラウルからファントムになられて、
オペラ座ファンとしては最高のプレゼントです。

今回の遠征もミラクルの連続でしたが、私が一番感無量だったのは、
札幌JRシアターで、山口ファントムと佐野ラウルをご覧になったファントマーさんと
同日観劇できたことです。お互いが約20年後に同じ劇場で、
しかも佐野ラウルをファントムで観る確率はどれくらいでしょう。

佐野ファントムを一緒に観劇でき、20年越しの感動分かち愛は最高でした。
ありがとうございました!!当時のプログラム!もうこれは宝物ですね!
佐野ラウルと花岡クリスのオペラ座屋上には絶句しましたです・笑。
こんなに美しい男女がいるのですね・・・そして、わざわざお休みまで取っていただき、
本当に感謝しています。ありがとうございました。

10/4マチソワご一緒させて頂いたファントマーさま、
まさか後列にいらっしゃるとは気付きませんで・笑。
最初から感動分かち愛できたら良かったです。
偶然にもまた同日観劇出来て、とても嬉しかったです。
ありがとうございました。

10/5マチネをご一緒できたファントマーさま、
わざわざお運びくださってありがとうござました。お会いできて光栄でした。
しかも駅まで送ってくださって、感謝しています。
ちょこっとでしたが、オペラ座トークも楽しかったです!

北ファントマーさんたちと、また再会できること、心から願っております!

カテコが終わり、劇場には見送り演奏が流れ、
私は席に座って最後まで聴いて帰りました。
最終日はひたすら泣きながら。本当に、涙が止まらなかったですね・・・
帰りの飛行機もひどいもんでした。もうオペラ座でここまで泣くのはないだろう
と思うくらい泣いてしまって。佐野ファントム&はるちゃんクリスの感動や
オペラ座と佐野ファントムとのお別れ、
次のオペラ座が未定なこともやるせなかったです。
今回、遠征日が同じだったことから、東京ファントマーさんとオペラ座丸ごと
ご一緒させて頂きました。で、その方、飛行機が大の苦手。
行きは無言で固まっていたのですが、帰りは佐野ファントムに圧倒され、
離陸の緊張などすっかり忘れてしまったそうです・笑。
飛行機が苦手な方は、どうぞ佐野ファントムをご覧になってみてください。
効果てきめんです。たぶん(*^_^*)

ここまでのご拝読、大変お疲れ様でした。
そして、ありがとうございました。
以下おまけ

ついに千秋楽のポスター・看板が出ましたね~。
駅構内オペラ座一色だったのが、ウソのようにほとんどなくなっていました。
IMGP0327.jpg

IMGP0338.jpg

しっかりGET。オペラ座マグカップ。
これを見るたび、佐野ファントムを思い出すシアワセ
IMGP0343.jpg
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