『オペラ座の怪人』は凄いし、好き。

『オペラ座の怪人』をひたすら愛するブログです。

POINT OF NO RETURN
「心にひそむ 密かな願いに」
・・・・もうね、なんと書いたらいいか分からないですね
あの色気
全身ブラックマントにおおわれて、表情ゼロの中、
「彼のしぐさは強烈に男を感じさせる
 その手の 深く抑制された官能」(小説「ファントム」引用)
のエリックをこの目で見るようでした。
芝さんファントム、ついにここまで来てしまったんですね・・・
色気が構築されてきたら、どんだけ凄いことになるか
想像してはゾクゾク~っとしていたものですが、
それ以上のボールが返ってきてしまいました。
やはり最終的には観客も「エリックにリアルLOVE」
が本物かなと思います。
もちろん私はエリックにぞっこんですが、リアルに重なる俳優は5分5分で、
なんせ時間がかかります。何度もエリックの人生を体験せねばなりません。
しかも芝ファントムが天才やなと思うのは
「抑制された官能」
を魅せることができる。この「抑制」の難しさ。
紳士であることがその骨格と思いますが、
縄で縛られていないのに縛られてるような、身動きがとれない心。
内側に蓄積された情熱が解放を求め、もがく様。
などなど、恋心と檻の中・・・どちらも自由を奪われるよう。
しかし人は、恋すると心臓がこんなにドキドキするんですね・爆。
そんな現象は、高齢の私に無縁ですが、
オペラ座に居る時だけは乙女になれます。

そして、今回は芝ファントムの「手」が良かったんですよね~
まさに「その手の 抑制された官能」
「思い知るのだ」
芝ファントムと苫田クリスが手を握り締め合う直前の
あの手を観た瞬間、時間が止まりましたです。
「わっ きたっ」
と思いました。エリックが。
「夢に身を任せ 悩みを捨てろ」
まずーい!!
芝ファントムがクリスティーヌに全力で愛をぶつける程、
こちらも芝ファントムへのドキドキが
洗濯機に入れ過ぎた洗剤のようにモコモコし、
変な汗・喉が渇く・目がかすむ
と老化現象なのか恋心なのか、体に異変が。

「もはや退けない 二人きりの物語が始まる」
苫田クリスも期待を裏切らない色っぽさです。
本当に可愛い(´∀`*;)ゞ
「迷いに 迷って」
芝ファントムと苫田クリスの貝殻手つなぎ・・・
クリスが好き、とか通り越してます。芝ファントム。
だって、怖い・・・!とさえ。
握り締め方が狂い求め過ぎ、と思いました。
ファントム自身が壊れていることも表現しているようなその執拗さと本気さ。
ファントムに気付いた苫田クリスが逃げるのも、もの凄くリアルです。
だって、本当に怖いんだもん。

「もはや退けない 行く手には ただ一筋の道が!!」
ボルテージMAX。2人の恋のフーガが頂点に達し、
観客の前で告白を始める芝ファントム。
「どんなときでも 二人の誓いは」
「僕を求め」
「どこまでも二人で」
苫田クリスの薬指に、そっと指輪をはめ絶唱。
「クリスティーヌ!!きーみーが!す べ !!!」
仮面とカツラをはぎ取られ、観客に向かってそれは絶叫に変わりました。

ラスト
「これが あなたの望んだことね そおおおおお!!」
ラストが始まるや、恋心のドキドキが何か違う心臓の鼓動に変わりました。
ラストは大半泣いてしまいますし、
先回の芝ファントムにはどーっと涙が溢れたものですが、
今回は、かつてこんなにラストを緊張して観たことがあっただろうか、
というくらい心臓がバクバクしました。
芝ファントムのクリスティーヌに対する緊張とこのバクバクがシンクロするのか、
これがクリスへの自分を選んでほしい気持ち!?
そして、PONRの時に感じた
「芝ファントムがクリスティーヌに全力で愛をぶつける程、
 こちらも芝ファントムへのドキドキ」
は、実は芝ファントムがクリスティーヌに恋い焦がれた
男のドキドキが感染したんでは?と。

どこまでも 二人で
命懸けの懇願は、尋常ではない緊張感を生み出し、
それが容赦なく私にぶつかってくるようでした。
たとえばみなさん、入学試験・オーディション等、
そのただ中と合格発表の時はどんな気持ちでしたか?
エリックも命を懸けて、クリスティーヌがほしかった。
芝ファントムはそれを今回魅せてくれました。
すごかった・・・・!!!
「あわれみはいらぬ この運命には従わねばならぬ」
はじめは強気の芝ファントムも
「醜さは 顏にはないわ」
苫田クリスの言葉に、何かが崩壊し始めます。
その何か、は憎しみや怒り。自分の人生を支えてきたものが
実は無意味だと聞かされた瞬間です。

「ほら どうやら お客さんだ」
ラウル登場によって、地獄のマスターを取り戻す芝ファントム。
「愛のために 命懸けぇ!!
人形もろとも吐き捨てるように、叫びます。
「悪党 情け知らず」
「情けなどもたない」
世間は私に情けなどかけなかったっ!!
英語歌詞意訳の方を思い出すようなフレーズ。

「支度はできた!手を合わせて頼むのだ!
 助けてください どうか
 クリスティーヌ!!
苫田クリスにおおいかぶさるように抱きかかえ
「俺を嫌えばこいつを殺すぞ!!」
と迫る芝ファントムの迫力・・・。
怖さと必死さが生み出す切なさがあるならこの瞬間でした。
「もはや退けないぞ!!!」
オルガン壇上で自身の狂気によって歯車が増々狂っていくのを
抑えられない、といった芝ファントム。
しかし、表情そのものは無に近く、
その瞳と雰囲気だけでそれが伝わってくる見事さ。

「哀しみの涙は 憎しみに変わるうううううう!!!」
苫田クリス、怒りの絶叫に、芝ファントムの雰囲気がガラッと変わります。
なんというんですかね、、、顔を変えないんですよ、とにかく。
引きつっている設定なので、変えられないのを意識してるのか、
表情を使ったらそら楽なんですけど、これがストイックなまでに
芝さんは「瞳」と「雰囲気」と「手」に力点を置いてるというか。
やっぱり「目ヂカラ」の達人がファントムになるんでしょう。

「クリスティーヌ 許してくれ!!」
「さよなら 裏切りの友」
「もうだめだ 取り返しはつかぬ!」
先ほどの「尋常ではない緊張感」は増々エスカレート。
芝ファントムの必死さが切なすぎて泣きたい!
のに 泣けない!
クリスティーヌが自分を選んでくれなかったら
とても生きていけない!!!
芝ファントムの異常な切迫感に
心臓の鼓動は高鳴り、もう心がしんど過ぎてつらい・・・!
何度も観て、ラストはどうなるか分かっているのに
「どうなっちゃうんだろう!?
 どうなっちゃうんだろう!?」
と思って観たのは初演以来です。
今日は凄い舞台だ と劇中に思いました。

「私を選ぶか こいつを選ぶか!」
芝ファントム!!!
もう分かったから、やめにしましょう
芝ファントムが壊れちゃうよ
ラウルをかばう苫田クリスにやりきれない芝ファントム。
こぶしが震え、歯を食いしばり、しかしその瞳はうるんで、
今にも泣き出しそうです。
「エンジェル・オブ・ミュージック
 昔は心ささげた」
「許さない 選べっ!!」
うお                。゚(゚´Д`゚)゚。
涙は流れてこないけど、心臓の鼓動で泣きました。
心が泣きました。そして、胸が苦しくなりました・・・

「私を ひとりぼっちにするな」

芝ファントムの瞳は、哀しみと怒りと寂しさで、どうにかなってしまいそうです。
「絶望に生きた 哀れなあなた
 今見せてあげる 私の心」
苫田クリス・・・慈しみいっぱいの微笑でファントムにキス。
今回座席的に、芝ファントムの表情をとらえることはできなかったのですが、
きっと先回同様子供のように目を輝かせ、
感情の全てをここに集約されたことでしょう。
そして身体は震え、クリスを抱き締めそうで抱き締めない
しかし、キスがすべてを終わらせたのだ
といわんばかりにもの凄い勢いで
ガバっと、苫田クリスから身体を離す芝ファントム。
呼吸は荒く、肩が上下し、その瞳は、
今クリスティーヌと別ち合ったものに打たれ、うるんでいました。

「もう私には何もできなかった」(小説「ファントム」引用)
静かに狂気を捨て、威厳を取り戻していく芝ファントム。
「ふたりして出て行け」
力の抜けた、しかし絶対的な命令口調は絶叫に。
「行け!行ってくれ!!
 お願いだあああああああああああああ!!
ひざを折り、地面にひれ伏す芝ファントム。
泣きたい、でも涙が枯れたように出てきません。
ひたすら心臓は激しく鼓動し続け、胸が締め付けられました。
もしかして、この感覚も今、芝ファントムが感じているものなのか?
これが、クリスティーヌを想う気持ちなのだとしたら、
なんて耐えられないものなのでしょう・・・!

「マスカレード 仮面に隠れて
 生きてきた この人生」
静かに、苫田クリスが戻ってきました。
「クリスティーヌ Ilove you...」
どちらかといえばどのファントム役も、
当然「I love you」に100%の想いを込めていると思うんですけど、
芝ファントムの「クリスティーヌ・・・」
は、なんて切ない響きなんでしょうね!
愛おしさが溢れて、「I love you」が引き立ちます。
芝ファントムに指輪を渡し、背中を向ける苫田クリス。

「どんな時でも 二人の愛は」
ボートに乗り、去っていくクリスティーヌを見つめる
芝ファントムの背中から、
海外のファントム本で見付けた一節を思い出しました。
「クリスティーヌを幸せにしたかった。世界中の誰よりも」

「わが愛は 終わりぬ
 夜の調べと ともにいいいいいいい!!!!

申し分ありません。
劇場を飲み込む大声量。
完璧なロングトーン。
自分の運命を観客に知らしめるような
「無」の感覚で玉座に向かう芝ファントム。
本物の「ゴースト」のように。

カーテンコール
10回近く続きまして、
やはり今日は「オペラ座の怪人」28thなんですよね
という想いの観客がそれなりに居て、
そこに応えてくれたんじゃないかな、と思うカテコでした。
プレビューでお伝えした通り、
芝ファントムのガッツポーズに
今日の舞台の自信を感じましたです。
初演からご出演だった秋本さんも
ちょっと感慨深そうに見えましたけど。

本当に素晴らしかったです!!
芝ファントム!!

結局最後まで泣くことができなかった私は、
これって「赤毛のアン」のマシューが亡くなった時、
アンが感じていたことに似ている、と思いました。

涙はなく、ただうずくような切なさが
みなぎっているだけだった
(「赤毛のアン」引用)

そう、うずくような切なさ・・・
芝ファントムから伝わってくるものに
私が感じたことは全て、
芝ファントムがクリスティーヌに感じていたことなんじゃないかと思うと、
その空気感染力を使った演技に感嘆しました。
本当に凄い。芝さん、凄い。
全く違ったアピールでファントムを創り上げていく
芝さんの、ある意味職人技を見たようでした。
素晴らしかったです!!
そして、大好きだ・笑 +゚。*(*´∀`*)*。゚+
スポンサーサイト
このページのトップへ

FC2Ad

Information

みんとむ
  • Author: みんとむ
  • 独断と偏見に満ちています。
    でも楽しんでくれたら、       うれしいな。
    ブログ内の文章の無断転載・複写はご遠慮下さいませ。

Search

Calendar

07 « 2018/08 » 09
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -

 

プロフィール

みんとむ

Author:みんとむ
独断と偏見に満ちています。
でも楽しんでくれたら、       うれしいな。
ブログ内の文章の無断転載・複写はご遠慮下さいませ。

The phantom of the opera

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

カテゴリ

カウンター

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する